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【映画】- 39 『レディ・プレイヤー1』SFは役割を終えたのか?

※この記事は、映画の内容について若干のネタバレを含みます。ネタバレを好まない方は映画を見た後お読みください。

 

期初で仕事がバタバタ、週末まで仕事をしている始末ですが、映画を見るという習慣はやめるわけにはいきません。

 

今週は、『レディ・プレイヤー1』を見てきました。ひさびさのスピルバーグ監督作品です。

wwws.warnerbros.co.jp

 

 

 

スピルバーグの代表作振り返り

まずは、スピルバーグがこれまで監督してきた作品を振り返ってみます(wikipediaを引引っ張ってきただけですが)。

自分は関西に住んでいたこともあり、USJの印象が強いからか、ジョーズE.T.ジュラシック・パークあたりがまず思い浮かびます。

 

監督作品

公開年 邦題
原題
備考
1971 刑事コロンボ/構想の死角
Columbo: Murder by the Book
(テレビ映画)
激突!
Duel
(テレビ映画)
1972 恐怖の館
Something Evil
(テレビ映画)
1974 続・激突! カージャック
The Sugarland Express
1975 ジョーズ
Jaws
1977 未知との遭遇
Close Encounters of the Third Kind
1979 1941
1941
1981 レイダース/失われたアーク《聖櫃》
Raiders of the Lost Ark
1982 E.T.
E.T. the Extra-Terrestrial
1983 トワイライトゾーン/超次元の体験
Twilight Zone: The Movie
(監督4名によるオムニバス作品。スピルバーグは第2話を監督)
1984 インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
Indiana Jones and the Temple of Doom
1985 世にも不思議なアメージング・ストーリー
Amazing Stories
カラー・パープル
The Color Purple
1987 太陽の帝国
Empire of the Sun
1989 インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
Indiana Jones and the Last Crusade
オールウェイズ
Always
1991 フック
Hook
1993 ジュラシック・パーク
Jurassic Park
シンドラーのリスト
Schindler's List
1997 ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
The Lost World: Jurassic Park
アミスタッド
Amistad
1998 プライベート・ライアン
Saving Private Ryan
2001 A.I.
Artificial Intelligence: AI
2002 マイノリティ・リポート
Minority Report
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
Catch Me If You Can
2004 ターミナル
The Terminal
2005 宇宙戦争
War of the Worlds
H・G・ウェルズ原作宇宙戦争の再映画化)
ミュンヘン
Munich
2008 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull
2011 タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
The Adventures of Tintin: Secret of the Unicorn
戦火の馬
War Horse
2012 リンカーン
Lincoln
2015 ブリッジ・オブ・スパイ
Bridge of Spies
2016 BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
The BFG
2017 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
The Post
2018 レディ・プレイヤー1
Ready Player One
2019 インディ・ジョーンズ5
Indiana Jones 5
未定
It's What I Do
未定
Robopocalypse
 

出典:wikipedia

 製作総指揮のほうが実は多いということを今回調べて初めて知ったのですが、監督作品だけでも、SF、アクション、ファンタジー、サスペンスなどあらゆるテーマを扱えてしかもヒット作を連発しているという恐ろしい経歴が見えてきます。

 

あらゆるところに散りばめられた他作品のオマージュ

本作は、あらゆる過去の映画、アニメ、マンガ、その他作品のキャラクターや動き、言葉が散りばめられたオマージュの複合体のような構成となっています。

正直、ストーリー自体はかなり平凡です。王道といってもいいかもしれません。

しかし、様々な場面に隠されたオマージュを見ていくだけで、サブカルチャー(ポップカルチャー)に対する監督その他制作陣のコンテンツに対する愛を感じることができ、童心を思い出せます。

 

本作同様に、有名作品を題材にした映画としては『ピクセル』が思い浮かびます。

www.bd-dvd.sonypictures.jp

ピクセル』の場合は、いわゆるアーケードゲーム限定でしたが、本作のオマージュ作品の幅はとにかく広いです。私も、意味が分かるもの、わからないもの(おそらくそもそも気づいていないもの)など無数にありました。

基本的には、すべて各領域で代表的な作品ばかりなので、「名前は聞いたことある」というものが多いです。ここで興味をもって改めてその作品に触れてみる機会になるかもしれません。

 

また、多くの作品が有名作であるだけに、今の子供たちに通じるネタではないように思います。

その点では、これまでのスピルバーグ作品と違い、今の子供・若者たちではなく、これまで彼の作品(もしくは、時代時代のポップカルチャー)を体験してきた大人たちほどこの作品を評価するのではないでしょうか?

 

スピルバーグ作品の多くはUSJでアトラクションとなって、映像以外のコンテンツとして発展しています。また、USJ自身も当初の「ハリウッド映画」というテーマを捨てたことで大きく成長しました。

ironna.jp

あらゆるコンテンツとコラボしたこの作品は、いわば、映画の中にUSJを生み出したような作品となっています。

 

まとめ:スピルバーグが示したSFの"いま"

最後にまとめとして、スピルバーグが描くSFの"いま"について。

スピルバーグ作品の中でも、E.T.A.I.バック・トゥ・ザ・フューチャー(製作総指揮)などSF系作品を好んで見て育ち、そしていまだにSF作品をよく見る私としては、スピルバーグが、今、VRという近未来ツールについて作品を描いたことが非常に印象的です。

SFは、科学技術の発展に伴い、フィクションとして描ける道具立てがほとんど出尽くしてしまい、すでに飽和状態といわれて久しいものと認識しています。

本作は、これまでのスピルバーグ作品が、遠い未来や現実感のない世界を描いていたのに対し、急激に実世界に近づいた技術について描かれています。

スピルバーグをもってしても、新たなSF世界を描くことはできなかったということでしょうか?

 

私は、常々「人は想像以上のことを生み出せない」と考えています。故に、SF作品を見て、どんな新しい未来が生み出せるのかイメージしています。

徐々に、現実がフィクションに近づいている(フィクションとの距離が近づいている)という状況は、未来の発展の幅が無くなってきているということを示しているようで、非常に恐ろしくもあるように思います。

気のせいでしょうが。