最後にこれだけは言わせて欲しい

ダラダラ出来なくなった金融マンの遺言

日本的組織と意思決定

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どうも運が悪いのか、日本の組織のよくないところにあたることが多い気がします。

そうした経験から日本的組織の構造とそれに伴う意思決定の弊害について思うこと*1

 

日本的組織では業務分掌が明確でないことがままあります。その結果として、イレギュラーな事象が発生すると途端に意思決定者が不明になったり、新たな収益機会を目指して似たような業務が社内各所で乱立することでカニバリズムを起こしたりしています。

 

"稟議"という文化は日本固有だといいますが、とりあえず誰が意思決定するかわからないことは関係しそうな部門すべてにお伺いを立てることになります。ただ、お伺いを立てる割には誰も判断を下そうとはしたがらないので、結果としてその意思決定は棚ざらしになることもしばしばです。

 

特に、目に見える収益がないような意思決定、例えば、前例変更や組織構造の変更、失敗した活動の中止決定に係る意思決定は、それによって誰も実績を得られない(その割に何か問題が発生した際の責任を負うリスクのみある)という点で、誰も判断したがりません。

 

フロントの人間としては、案件来てるんだからさっさと決めてくれというのが本音のところで、社内政治的な混乱で案件を謝絶する必要が出てくる場合もあることを考えると非常にたちが悪い状態です。

 

一方、この日本的な構造のよい点もあります。

事前に調整を行っているので、実際に意思決定したあとは他部門の協力を得やすいということ。また、意思決定が広いこともあり情報が社内に共有されやすいのも利点です。

 

忖度と大胆な意思決定のバランスをうまく成立させた組織を成立させるには、どうするべきなのか?営業マン的には、速く答えを出してほしい限りです。

稟議と根回し (講談社現代新書 (772))

稟議と根回し (講談社現代新書 (772))

 

 

*1:nekozukiは別に組織論を専門に研究していたわけでも本で学習したわけでもないので、単にいち営業マンとして不満を述べるに過ぎません。